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ガミースマイルは自然に治る?遺伝する?原因と対処法
ガミースマイルとは、笑った時に歯茎が大きく露出してしまう状態のことを指します。笑顔の印象を大きく左右するガミースマイルは、自然に治るのでしょうか。また、子どもに遺伝するものなのでしょうか。
この記事では、ガミースマイルが自然に治るかどうか、また、対処法について詳しく解説します。
ガミースマイルは自然に治る?
ガミースマイルは、子どもの場合、永久歯への生え変わり時期に改善される場合もあります。しかし、骨格や歯並びの問題が原因の場合は、自然治癒は期待できないでしょう。原因ごとに適切な治療が必要です。
ガミースマイルの原因
ガミースマイルには、いくつか原因があります。骨格や歯並びが原因の場合もあれば、口周りの筋肉が原因の場合もあります。それぞれ詳しく解説します。
骨格や歯並びの問題
上顎の骨が前方に突出している場合や、過剰な垂直成長により上下の歯の距離が開いている場合、ガミースマイルになりやすいです。また、歯並びが乱れていると、上唇が歯茎を十分に覆えず、露出が目立つことがあります。これらの骨格的な要因は、自然に改善することは難しいでしょう。
唇や口周りの筋肉の問題
上唇の筋肉が発達しすぎていたり、短かったりすると、笑った時に上唇が大きく上がってしまい、歯茎が露出しやすくなります。また、口輪筋の緊張が強いと、口角が上がりすぎてガミースマイルの原因となることもあるのです。筋肉の問題は、トレーニングである程度改善できる可能性があります。
歯や歯茎の大きさの問題
歯冠(歯の見える部分)が短い場合や、歯茎が大きく露出している場合、ガミースマイルになりやすいです。歯の大きさは遺伝的な要因が強く、歯茎の位置は歯周病などの影響を受けます。これらの問題に対しては、歯科的な治療が必要となるでしょう。
ガミースマイルは子どもに遺伝する?
ガミースマイルには遺伝的な要因が関与していることがあります。前述したような、ガミースマイルの原因となる歯の大きさや形、顎の骨格、口周りの筋肉の特徴などは、親子で似ていることが多いです。ただし、遺伝だけでなく、習慣や環境なども影響するため、両親がガミースマイルでも必ずしも子供がなるとは限りません。個人差が大きいことを理解しておきましょう。
原因別ガミースマイルの治療法
ガミースマイルは、何が原因となっているかで治療のアプローチ方法が変わってきます。パターン別で紹介します。
歯が短い場合
歯冠長延長術
歯冠長延長術は、歯茎を切除して歯の見える部分を長くする治療法です。歯科医が歯茎を剥がし、不要な部分を除去した後、歯茎を縫合します。これにより、歯冠の長さが十分に確保され、ガミースマイルが改善されるでしょう。
歯肉切除術
歯肉切除術は、歯茎の一部を切除する治療法です。麻酔をかけた後、歯茎の余分な部分を切り取り、形を整えます。傷跡は目立ちにくく、治癒後は自然な口元になるでしょう。歯冠長延長術のような縫合の必要がないため、治療期間が短く済む治療法です。
口周りの筋肉が発達している場合
上唇粘膜切除術
上唇粘膜切除術は、上唇の裏側にある粘膜の一部を切除する治療法です。上唇を内側に引っ込めることで、歯茎の露出を減らすことができます。手術は口の中で行われるため、傷跡は表に出ません。
ボトックス注射
ボトックス注射は、口輪筋の動きを抑制することで、ガミースマイルを改善する治療法です。注射により筋肉を弛緩させ、上唇の上がりすぎを防ぎます。効果は一時的ですが、繰り返し施術することで維持できます。当院の場合、粘膜切除術とセットでご案内可能です。
骨格的な問題の場合
上顎骨骨切術
上顎骨骨切術は、上顎の骨を切断し、前方に移動させる治療法です。上顎が後退することで、歯茎の露出が減少します。手術は全身麻酔下で行われ、入院が必要となります。治療期間は長くなりますが、根本的な改善が期待できるでしょう。
当院では入院施設を設けていないため、専門の提携医院を紹介させていただきます。
歯並びが原因の場合
歯列矯正
歯列矯正は、ワイヤーなどを用いて歯の位置を調整する治療法です。歯並びを整えることで、上唇が歯茎を適切に覆うようになり、ガミースマイルが改善されます。装置の装着期間は数年に及ぶこともありますが、歯並びの問題を根本から解決できるでしょう。
まとめ
ガミースマイルの治療法は、原因によって異なります。自然治癒を期待するのは難しいですが、適切な治療により、ガミースマイルは改善することができます。笑顔に自信が持てるよう、専門家に相談してみてはいかがでしょうか。
当院でもガミースマイル治療を行なっております。患者様にひとりひとりに合った最適なプランをご提案させていただきますので、ガミースマイルでお悩みの方は、お気軽にご来院ください。