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インプラントは何年もつ?平均寿命と長持ちさせるためのポイントを解説
失った歯の機能を回復させる方法として近年人気のインプラントですが、入れ歯やブリッジなどの方法も含めて、人工歯には寿命があります。インプラントは一体何年もつのでしょうか。せっかく高額な金額をかけて治療したのですから、なるべく長持ちさせたいですよね。
この記事では、インプラントの平均寿命と長持ちさせるポイントについて解説します。インプラントの寿命を少しでも長くしたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
インプラントの平均寿命
インプラントの平均寿命は、一般的に10〜15年と長めです。ある研究結果ではインプラントの10年生存率は90%以上、20年生存率は80%以上と報告されています。適切に治療が行われ、定期的なメンテナンスを受けることで、長期間にわたって使用可能です。
入れ歯の平均寿命が5〜7年程度、ブリッジの平均寿命が7〜8年程度と言われているため、これらと比較しても長持ちすることがわかります。しかし、これらはあくまでも平均です。メンテナンスや日々の習慣によって、平均寿命より早くだめになってしまうこともあります。
インプラントの寿命が短くなる原因
寿命が長いことがメリットの一つであるインプラントですが、10年持たずにぐらぐらと安定性を失って脱落してしまうこともあります。インプラントの寿命を縮める主な原因をご紹介します。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある
歯ぎしりや食いしばりの癖は、インプラントの寿命を縮める要因の一つです。インプラントが欠けるだけでなく、過剰な力が繰り返しかかることで、インプラント周囲の骨が吸収しインプラントの安定性が損なわれる可能性があります。
定期的なメンテナンスができていない
インプラント治療後は、定期的なメンテナンスが不可欠です。メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎を引き起こすことがあります。インプラント歯周炎が進行すると歯槽骨にも影響し、脱落してしまうリスクが高まります。
喫煙の習慣がある
喫煙者は、非喫煙者に比べてインプラント歯周炎の発症率が高いことが報告されています。タバコに含まれるニコチンがインプラントと顎の骨の結合を阻害するため、インプラント脱落の原因となります。
インプラントを長持ちさせる方法
インプラントをできるだけ長持ちさせるために、以下のことに気をつけましょう。
歯ぎしりや食いしばりの癖を直す
歯ぎしりや食いしばりの癖がある人は、その癖を直す必要があります。ストレス管理やリラクゼーション技法を取り入れることで、歯ぎしりや食いしばりを軽減することができます。また、夜間のマウスガードの使用は、インプラントへの負荷を軽減するために有効です。
定期的にメンテナンスを受ける
インプラントを長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが重要です。歯科医院のメンテナンスでは、インプラント周囲の歯肉の健康状態をチェックし、プラークや歯石を除去します。これにより、インプラント周囲炎や歯周病を予防することができます。また、インプラントの上部構造(クラウンやブリッジ)の適合状態や破損の有無を確認し、必要に応じて修理や交換も可能です。インプラントを長持ちさせるためには、3〜6ヶ月ごとの定期的なメンテナンスを受けましょう。
禁煙する
インプラントを長持ちさせるためには、禁煙が強く推奨されます。タバコはインプラントと骨の結合に関わるので、インプラント手術の成功率を大きく左右します。よってインプラント治療をするのであれば、手術前から禁煙への取り組みが必要です。禁煙が難しい場合は、医師や歯科医師に相談し、禁煙補助薬の使用や禁煙外来の受診を検討してみてください。まずは本数を減らすことから始めてみましょう。
もしインプラントが脱落してしまったら
インプラントの寿命とは、インプラントが脱落することを意味します。欠けてしまっただけであれば、部分的な修理で修復できますが、顎の骨に埋め込んだインプラントが脱落してしまった場合は、再手術が必要です。
保証期間内であれば無料で再手術可能
インプラント治療は、多くの場合一定の保証期間が設けられています。この保証期間は、医院によって異なりますが、通常は5年から10年程度です。もし保証期間内にインプラントが脱落した場合、無料で再手術を受けることができます。これは、インプラントの脱落が、手術の技術的な問題や材料の欠陥によるものであるとみなされるためです。ただし、保証の適用には一定の条件がある場合があるので、事前に歯科医院での説明を十分に受けておくことが重要です。
メンテナンス不足だと保険適用外になる可能性も
注意すべき点は、保証期間内であっても、メンテナンス不足が原因だと判断された場合は、保険適用外になる可能性があるということです。インプラントの保証はあくまでも定期的なメンテナンスを受けていることが前提であり、それでも脱落してしまったという場合に適用されます。もし、脱落の原因がメンテナンス不足によるものだと判断された場合、再手術の費用は自己負担になる可能性が高いです。そのため、インプラントを長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスを受け、良好な口腔衛生状態を維持することが重要です。
インプラントが脱落してしまった場合は、まず落ち着いて、速やかに歯科医院を受診しましょう。早期の対応により、インプラントの再手術がスムーズに行えます。また、日頃からインプラントのメンテナンスを怠らないことが、トラブルを防ぐ最善の方法です。
まとめ
インプラントの平均寿命について解説しました。定期的なメンテナンスを受け、日頃から口内環境を清潔に保っていれば、半永久的に使うことも可能です。なによりも自己管理が重要となるので、今回ご紹介したポイントを念頭に置いて、インプラントを長く使うための習慣を身につけましょう。