ブログ|池袋駅から徒歩1分|自由診療専門の歯医者・歯科「Lily Smile Dental Clinic」
ブログ
矯正歯科を選ぶ前に|見た目だけでない“噛み合わせ”と将来のこと

こんにちは。Lily Smile Dental Clinic 院長の相原です。
ふとした瞬間に鏡を見たときや、写真に写った自分の笑顔を見て、「もう少し歯並びがきれいだったら…」と感じたことはありませんか。
矯正歯科のご相談にいらっしゃる患者様の多くは、第一に「見た目のコンプレックスを解消したい」という切実な思いを抱えて来院されます。そのお気持ちはとてもよく分かりますし、自信を持って笑えるようになることは、人生において素晴らしいプラスの変化をもたらします。
しかし、歯科医師である私が矯正治療をおすすめしたい理由は、実は見た目の美しさだけではありません。もっと根本的な、「噛み合わせ」という機能の改善、そしてそれがもたらす「将来の健康」への影響が非常に大きいと考えているからです。
「矯正は子供がするもの」「今さら始めても遅いのでは」と躊躇されている方もいらっしゃるかもしれません。ですが、歯と歯ぐきが健康であれば、矯正治療に年齢制限はありません。
この記事では、矯正治療を検討し始めたあなたに向けて、見た目以上に大切な噛み合わせの話や、将来ご自身の歯を守るために知っておいていただきたいことを、専門家の視点から丁寧にお話しします。
目次
- 矯正歯科=見た目をきれいにするだけではありません
- 「噛み合わせ」が悪いと体にどんな影響がある?
- 将来、歯を残すために矯正が必要な理由
- 矯正治療の選択肢とそれぞれの特徴
- 後悔しない矯正歯科選びのポイント
- まとめ:一生モノの健康を手に入れるために
1. 矯正歯科=見た目をきれいにするだけではありません
「矯正治療」と聞くと、どうしても「歯並びをきれいに整える美容的な治療」というイメージが先行しがちです。もちろん、整った美しい歯列は魅力的ですし、清潔感や知性を相手に印象づける要素にもなります。コンプレックスが解消されて性格が明るくなった、という患者様もたくさん見てきました。
しかし、歯科医療としての矯正の本来の目的は、「正しい噛み合わせ(咬合)」を作ること、すなわち「機能の回復と向上」にあります。
家を建てるときを想像してみてください。外観がどんなにおしゃれでも、柱が傾いていたり、土台が不安定だったりすれば、その家は長く持ちませんし、住んでいる人に不安を与えます。お口の中も同じです。見た目だけにこだわって、噛み合わせという土台を無視してしまうと、長期的にはさまざまなトラブルを引き起こす原因になってしまいます。
私たち歯科医師が矯正治療のゴールとして目指しているのは、「美しく、かつ、機能的に正しく噛める状態」です。見た目の美しさは、機能が整った結果としてついてくるものだと考えています。
2. 「噛み合わせ」が悪いと体にどんな影響がある?
では、噛み合わせが悪い(不正咬合)と、具体的にどのようなデメリットがあるのでしょうか。ここでは代表的な3つのリスクについて解説します。
清掃性の低下による虫歯・歯周病リスク
歯が重なり合っていたり、ガタガタに並んでいたりすると、どうしても歯ブラシの毛先が届かない「死角」が生まれます。どんなに丁寧に磨いているつもりでも、磨き残し(プラーク)が溜まりやすくなり、そこから虫歯や歯周病が進行してしまいます。
特に歯周病は、歯を失う最大の原因です。整った歯並びは、日々の歯磨きの効率を劇的に上げ、お口のトラブルを未然に防ぐための最強の予防策になります。
顎関節への負担と全身のバランス
噛み合わせがズレていると、無意識のうちに顎の関節や周囲の筋肉に無理な力がかかります。これが積み重なると、口を開けると音が鳴る、痛みがあるといった「顎関節症」を引き起こすことがあります。
さらに、お口周りの筋肉の緊張は、首や肩の筋肉にも連動し、慢性的な肩こりや頭痛の原因になることも珍しくありません。「長年の頭痛が、矯正治療で噛み合わせを治したら改善した」というケースも実際に存在します。
「噛めない」ことによる消化器官への影響
前歯で食べ物を噛み切り、奥歯ですり潰す。この一連の動作がスムーズに行えないと、食べ物が十分に細かくなる前に飲み込むことになります。これは胃腸などの消化器官に大きな負担をかけ、栄養の吸収効率を下げることにもつながります。
美味しく食事をとり、健康な身体を維持するためには、「しっかりと噛める」ことが大前提なのです。
3. 将来、歯を残すために矯正が必要な理由
私は常々、患者様に「矯正治療は、将来の自分への健康投資です」とお伝えしています。その根拠の一つに、「8020(ハチマルニイマル)運動」に関する興味深いデータがあります。
「8020運動」達成者と歯並びの関係
80歳になっても20本以上自分の歯を保とうという「8020運動」。実際にこれを達成された方を対象に行われた調査によると、達成者の多くが「正常な噛み合わせ」またはそれに近い状態であったという報告があります。逆に、受け口(反対咬合)や開咬(奥歯を噛んでも前歯が空いている状態)の方で、8020を達成された方は極めて少なかったのです。
このデータは、歯並びと噛み合わせが、歯の寿命に直結していることを如実に物語っています。
特定の歯にかかる過剰な負担を防ぐ
噛み合わせが悪いと、食事のたびに特定の歯だけに過度な力が集中してしまうことがあります。この「咬合性外傷」と呼ばれるダメージは、歯にヒビを入れたり、歯を支える骨を溶かしたりして、最終的には歯を失う原因になります。
矯正治療によって力のバランスを均等に分散させることは、特定の歯が早期にダメになってしまうのを防ぎ、お口全体の寿命を延ばすことにつながるのです。
4. 矯正治療の選択肢とそれぞれの特徴
矯正治療にはいくつかの方法があります。患者様のライフスタイルや歯並びの状態によって最適な方法は異なりますので、ここでは代表的なものの特徴を整理します。
ワイヤー矯正(表側・裏側)
歯に「ブラケット」という装置をつけ、ワイヤーを通して歯を動かす、最も歴史と実績のある方法です。
- 表側矯正: 歯の表面に装置をつけます。最近は透明や白の目立ちにくい装置もあります。適応範囲が広く、ほとんどの症例に対応可能です。
- 裏側矯正(舌側矯正): 歯の裏側に装置をつけるため、表からは見えません。審美性は高いですが、舌に触れる違和感や発音のしにくさを感じることがあり、費用も高くなる傾向があります。
マウスピース矯正
透明なマウスピース型の装置を、段階的に交換しながら歯を動かす方法です(インビザラインなどが有名です)。
- メリット: 透明で目立ちにくく、取り外しができるため食事や歯磨きが普段通り行えます。
- デメリット: 装着時間(1日20時間以上など)を自己管理する必要があり、守れないと治療が進みません。また、骨格的な問題が大きい場合など、適応できない症例もあります。
セラミック矯正との違いと注意点
「矯正」という名前がついていますが、これは歯を動かすのではなく、歯を削ってセラミックの被せ物をすることで、見た目の並びを整える方法です。
短期間で白く整った歯並びになりますが、健康な歯を削る必要があり、場合によっては神経を取ることもあります。歯の寿命を縮めるリスクがあるため、当院では安易におすすめすることはしていません。メリット・デメリットを十分に理解した上で選択する必要があります。
5. 後悔しない矯正歯科選びのポイント
矯正治療は、期間も費用もかかる大きな決断です。だからこそ、医院選びで後悔してほしくありません。私が考える「良い歯科医院」を見極めるポイントをお伝えします。
精密検査と診断の重要性
「パッと口の中を見ただけで治療法を提案する」ような医院は要注意です。
正しい治療計画を立てるためには、レントゲンやCT撮影、口腔内スキャナーによる型取り、お顔や口元の写真撮影など、詳細なデータの収集が不可欠です。顎の骨の状態や関節の動きまで把握した上で、医学的根拠に基づいた診断を行ってくれる医院を選びましょう。
メリットだけでなくリスクも説明してくれるか
どんな治療にも必ずリスクや副作用があります。例えば、矯正治療には「歯根吸収(歯の根が短くなる)」や「歯肉退縮(歯ぐきが下がる)」といったリスクが伴う可能性があります。
良いことばかりを強調するのではなく、こうしたリスクについても包み隠さず説明し、納得した上で治療をスタートさせてくれる誠実な医師であることが大切です。
通いやすさと相談しやすい環境
矯正治療は年単位の長いお付き合いになります。月に一度の調整など、定期的な通院が必要です。
そのため、「自宅や職場から通いやすい場所にあるか」「土日も診療しているか」といった利便性は、治療を継続する上で非常に重要な要素です。
また、治療中に痛みやトラブルがあったとき、気軽に相談できる雰囲気があるかどうかも大切です。カウンセリングでスタッフや医師の対応を見て、「ここなら安心して任せられる」と感じられる場所を選んでください。
6. まとめ:一生モノの健康を手に入れるために
矯正治療は、単に歯をきれいに並べるだけのものではありません。
- よく噛めるようになり、胃腸の負担が減る。
- 歯磨きがしやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが減る。
- 口元のコンプレックスがなくなり、笑顔が増える。
これらはすべて、あなたの未来の生活の質(QOL)を高めることにつながります。
費用や期間のことで悩まれるお気持ちはよく分かります。しかし、80歳になったときに自分の歯で美味しいものを食べられる幸せは、何にも代えがたい財産になるはずです。
もし、歯並びや噛み合わせのことで少しでもお悩みがあれば、一人で抱え込まずに専門家に相談してみてください。今のあなたの状態を知るだけでも、大きな一歩になるはずです。
池袋で矯正治療についてのご相談なら、Lily Smile Dental Clinicへお任せください。
当院は、患者様一人ひとりの「将来」まで見据えた、丁寧で精密な治療をご提案いたします。
少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
池袋の歯医者・歯科
『Lily Smile Dental Clinic』
住所:〒171-0021 東京都豊島区西池袋5-2-10 八勝堂ビル 2F
TEL:03-4400-7310
監修者
日本大学松戸歯学部卒業後、麻布デンタルアカデミー非常勤講師や埼玉県大手歯科医院での勤務を経て、都内クリニックにて院長・法人理事、技術指導を担当し、臨床経験と指導実績を積む。高い専門性を持ち、日本口腔インプラント学会 正会員、ITI member、Invisalign 認定ドクターとして幅広く活躍。特に、患者様の不安を和らげる臨床歯科麻酔管理指導医としての知識も活かし、「患者様の理想の歯科医師」として徹底的に寄り添う歯科医療を提供している。
【経歴】
- 日本大学松戸歯学部 卒業
- 麻布デンタルアカデミー非常勤講師(2016年)
- 埼玉県大手歯科医院勤務
- 都内クリニック 院長勤務 法人理事
- 技術指導を担当
- Lily Smile Dental Clinic 開院
【所属学会・施設・修了講座】
- 日本口腔インプラント学会 正会員
- ITI member
- Invisalign 認定ドクター
- Young ITI 修了
- みなとみらいインプラントアカデミー 所属
- 日本口腔インプラント学会認定講習会修了
- 臨床歯科麻酔管理指導医